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爽快・痛快!『グリーンブック』の映画情報とレビュー



久々に映画『グリーンブック』を観ました。
スカッと爽快・痛快ながらも、深みもあって、しかも実話というのがすごい。
大好きな映画です。

頭をバカにして楽しむもよし、歴史や社会問題を考えながら見るもよし、自分の内面と向き合いながら見るもよし。
きっと、これからも永く愛される作品になっていくことでしょう。

映画紹介とレビューを書いていきます。
『グリーンブック』が配信されているVODも紹介しますね。

この映画は、こんな方におすすめ

・ロードムービー(旅する映画)が好きな方
・音楽が好きな方
・一昔前のアメリカの世界を楽しみたい方

※画像は公式HPより引用しています。

『グリーンブック』映画情報とあらすじ

【公式】『グリーンブック』3.1(金)公開/本予告
  • 基本情報
原題Green Book
監督ピーター・ファレリー
脚本ピーター・ファレリー、ニック・バレロンガ
主な出演トニー・”リップ”・バレロンガ:ヴィゴ・モーテンセン
ドクター・ドナルド・シャーリー:マハーシャラ・アリ
ドロレス・バレロンガ:リンダ・カーデリーニ
公開2018年
上映時間129分
  • あらすじ

時は1962年、ニューヨークの一流ナイトクラブ、コパカバーナで用心棒を務めるトニー・リップは、ガサツで無学だが、腕っぷしとハッタリで家族や周囲に頼りにされていた。
ある日、トニーは、黒人ピアニストの運転手としてスカウトされる。
彼の名前はドクター・シャーリー、カーネギーホールを住処とし、ホワイトハウスでも演奏したほどの天才は、なぜか差別の色濃い南部での演奏ツアーを目論んでいた。
二人は、〈黒人用旅行ガイド=グリーンブック〉を頼りに、出発するのだが─。

公式サイトより引用:https://gaga.ne.jp/greenbook/about.html

『グリーンブック』のレビュー・感想



ここからは、感想とレビューを書いています。

重要な部分のネタバレをしないよう気をつけていますが、セリフを引用したり、内容にも触れています。
気にされる方はここでストップするか飛ばしてくださいね。

登場人物のキャラが絶妙

とにかく、キャラが立っています。
どんな映画も登場人物は個性的ですが、この映画のキャラはとりわけ強烈。

特にメインの2人のコントラストが強過ぎて、お互いを引き立てていますね。

ガサツで楽天的、大食いで情に厚くて家族思いのトニー
大好きなセリフは、ピアニストのシャーリーと初めて会ったときのことを奥さんに伝える言葉です。
「カーネギーホールの上に住んでるんだぜ。ジャングルの王みたいな服着て、玉座に座ってんだ。」

一方のシャーリーは、貴族のような振る舞いと話し方。
ボコボコにされた後も、ゴミを捨てる時も、あくまで貴族の振る舞いで笑いそうになってしまいます。
孤独と葛藤を背負っている二面性も印象的です。

シャーリーがトニーにケンタッキーフライドチキンを強要する面白いシーンが公開されてます。

【公式】『グリーンブック』本編映像フライドチキン



余談ですが、トニーを演じるヴィゴ・モーテンセンさんが、ロード・オブ・ザ・リングのアラゴルン役だったと知って驚愕でした。
そう言われてみれば...!

構成は王道

構成としては、トニーがヒーローズ・ジャーニー(神話によく見られる物語の型)を大まかにたどるようになっています。

日常の世界(それまでの仕事や家族が描かれる)

冒険の誘いと拒絶(シャーリーとの面談)

冒険へ行くことを決める(アメリカ南部の演奏旅行へ)

試練・敵対勢力(この映画でいう敵対勢力は、「黒人差別社会」そのもの)

最も危機な場所への接近、最大の試練(ファンタジーではないので、柔らかめに描かれていますね)

宝物を手に入れて帰還(友情と、偏見がなくなった心を手に入れて帰宅)


また、楽しい場面とシリアスな場面が交互に配置されていることによって、絶妙で効果的なコントラストを生み出しています。

『グリーンブック』の音楽と映像


この映画の音楽と映像についても、少し書いておきます。

音楽について

シャーリーが弾くのは、ポピュラーミュージック。
本人としてはクラシックを弾きたいようですが、レコード会社に「黒人のクラシックピアニストのはチャンスがない、エンターテイナーになれ」と言われたためだとか。
シャーリーは、9歳でロシアに留学し、レニングラード音楽院で学んだのだそうです。

映画の中で、トニーがシャーリーに言います。
「クラシックにこだわるのは間違いだと思うね。
ベートーヴェンや”ジョーパン”はみんな弾く。
あんたが弾くようなピアノは...あんただけ。」

トニーのキャラが最高でにやけちゃうんですが、シャーリーの返しも素敵です。
「ありがとう。
私の弾くショパンは...私だけだ。」

演奏シーンの音楽もとても魅力的なのですが、同じくらい印象的だったのはドライブ中などに流れている明るい音楽。
まさに少し昔のアメリカといった感じの陽気なメロディーに、心が弾みます。

サウンドトラックです。

映像について

映像の美しさがすごく印象的!
現代的でスムースな描写を保ちつつ、一昔前の空気感を出しています。

浅い被写界深度(ピントが合っている部分が薄いこと)が多用されていますが、特に車中シーンは、光の使い方も相まって美しい!
写真を撮るのが好きな方は、光の使い方などの勉強にもなると思います。

『グリーンブック』を無料視聴できるVOD


2023年5月現在、この映画を追加料金なしで視聴できるVODは下記のとおりです。

  • 『グリーンブック』を配信中のVOD

    U-NEXT(31日間の無料体験あり)

    Hulu(2週間の無料体験あり)

    Prime Video(30日間の無料体験あり)

    Netflix


配信されている作品は時期によって変動するので、公式ページで確かめてみてくださいね。


最後までご覧いただき、ありがとうございました。
それでは今日もよい1日を!

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