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【厳選まとめ】ロシアピアニズムに関するおすすめ書籍を紹介!

ロシアピアニズムについてもっと知りたいけど、本って役に立つのかな?
どんな本がおすすめなのか知りたいな。


こんな疑問に答えます。


こんにちは、ゆきおです。
今回は、ロシアピアニズム関連の本を紹介します。

僕は2020年にロシアピアニズムを知ってから、夢中で情報収集してきました。
しばらくは、本を読んだり、動画を見たり、演奏を聴きに行ったりしているだけでしたが、2021年から自分も奏法を身につけたいと思って教室に通っています。

本記事では、これまで僕が読んできた本のなかで、奏法を習得する過程で特に有益と感じているものをまとめました。
きっと、音楽の世界が大きく広がると思いますよ!

【後悔しない!】ロシアピアニズムのおすすめ書籍3選


いろいろ本を読んできた中で、「これは本当に読んでほしい!」というものをまとめました。

どれも、ピアニストが長年の経験をもとに語られているものなので説得力があります。
読み終わるころには、新しい扉がひらかれたように感じるはず。

大野 眞嗣『「響き」に革命を起こす ロシアピアニズム』


ロシアピアニズムのことをまだあまり知らない方に、ぜひ最初に読んでほしい本です。

ここ数年、日本で広くロシアピアニズムが知られるようになったのは、本書のヒットがきっかけでしょう。
僕自身も、この本でロシアピアニズムという概念を知りました。
すでに何度も増版されていて、その人気が伺えます。

何も知らずに行ったコンサートで聴いた、この世のものではないかのような未知の響き。
一体あれは何だったんだろう?と心の中でくすぶっていたものが、読み始めてようやく理解できました。


ロシアピアニズムの特徴や音楽づくり、身体の使い方、著者の音楽に対する考えが、とても分かりやすい言葉で綴られています。

テクニックについての記載もありますが、いわゆる技術書のようなものではありません。
正直、この本だけでは、どうやって身体を動かすのか理解できませんでした。
しかし、日本の一般的な奏法とはまったく違うということは分かりましたし、「だからこそ聴いたこともないような響きが生まれるんだな」と納得できました。


この本を読んでから、音楽の聴き方が変わっていったことにも気づきました。

音色とか倍音とか色彩感とか、そういった類の言葉が理解できなかったのは、聴き方が分からなかっただけ。ということに気づかせてくれました。



ちなみに、大野先生はブログも書かれており、内容的には被っている部分も多いです。
しかしブログは10年以上にわたって投稿されていて、現時点で2,200記事以上あるので、全て読むのに数ヶ月かかりました。

本書は、そのエッセンスが数時間分に詰まっているので、コスパがいいと思います。
きっと新しい世界が広がりますよ。

焦 元溥『ピアニストが語る!現代の世界的ピアニストたちとの対話』


この本は、タイトルのとおり、著者が世界的なピアニストにインタビューをし、語ってもらった内容を収録しています。
しかし、実はロシアピアニズムに関する知識をたくさん学べるんです!

著者は、

「私は一貫してフランス・ピアニズムの変遷、ロシアピアニズムの継承について研究してきたので、演奏学派についての質問が自然と多くなっています。
アジアのピアニストがヨーロッパで生まれたクラシック音楽にアプローチするとき、演奏楽派の研究が役立つと考えているからです。」

と述べられています。

質問内容も、それを明らかにするため、深く練り込まれたもの。

「各楽派はどんな特徴をもっているのか」
「どのようなテクニックを使うのか」
「どのようにピアニズムが伝承されてきたのか」

といったことを何人ものピアニストの視点から学ぶことができ、とても有益です。


それだけでなく、楽曲解釈や練習方法など、成功したピアニストの思考を学ぶことができます
成功するには成功者の思考を身につけろ、と一般的に言われますが、その意味でもピアノの上達に役立つ本だと思います。

このシリーズは第5巻まで出ていますが、ロシアピアニズムを知りたい方には、まず第1巻をおすすめします。
ロシアピアニズムを継承したピアニスト9名のインタビューが収録されているからです。

よくあるインタビューとは一線を画す良書です。

ゲンリッヒ・ネイガウス『ピアノ演奏芸術 ある教育者の手記』


ロシアピアニズムの4大楽派のひとつ、ネイガウス派を確立した本人による著書の邦訳版です。
長年のモスクワ音楽院での指導で培われた、ネイガウス氏の音楽観・芸術観をたっぷり堪能することができます。

詩や文学がたびたび引用されていて、芸術的な指導をされていたんだろうなということが伝わってきます。


紹介しておいてあれですが、本音をいうと、知識の習得に熱心でない方にはおすすめしません!
きっと途中で挫折します。

理由は、内容がけっこう専門的だからです。
いろいろな作曲家や作品名、ピアニスト、音楽用語がバンバン出てきて、知ってる前提で話が進んでいきます。

僕は、初めて読んだとき「な、なるほど…」みたいな感じで全然ページが進みませんでした。
知識を得たい一心で、少しずつ、なんとか読み切りました。
でも、読み終わったら「レベルアップ」した感じがしましたよ。

勇気をもらった一節を引用させていただきます。

「心の底から音楽に感動し、取り憑かれたように自分の楽器で演奏している者、音楽や楽器を心から愛している者は、名人芸的なテクニックを習得するでしょうし、作品の”芸術的イメージ”を他者に伝えることもできるでしょう」

ゲンリッヒ・ネイガウス



手元に置いて何度も読み返すべき本だと思います。

【経験済みです】読書は、ピアノ学習に役立ちます!


本を読むのはロシアピアニズム習得の役に立つのだろうか?という疑問を持たれる方もいらっしゃると思います。

僕は、役に立つと思っています。
しかし、当然ですが、本を読むだけで身につけることはできません。

そこで、どのように本を有効活用させられるのか、アイデアを紹介しますね。

背景知識をつけて理解力を上げ、練習を効率化する


タイトルの通りですが、本を読んで背景知識をつけることで、レッスンや練習での理解力・分析力を上げて効率的に学習していくことができます。

僕はアマチュアですが、それでも効果がありました。

本を読んで、ロシアピアニズムの歴史や音楽の作り方、身体の使い方をどう考えるかといったことを知ると、先生からいただくアドバイスがどのような背景に基づいているか分かるようになってきます。


見本を見せてくださった時、目の前で何が起こっているかもよく分かるようになりました。

動画学習の時も同様の効果があり、理解度がグッと上がって驚きました。

知識を増やすことで理解力を上げる。そうすれば自分に何が必要かも分かってくるので、練習を効率化できます。
ぜひ試してみてくださいね。

本を読んで、もっと充実したピアノライフを!


今回はロシアピアニズムに関する本を紹介しました。

ピアノの練習においては、あまり本などで情報収集せず、弾くことだけを考えている場合が多いですよね。
私の周りにいるピアノを弾く方にも、本を読んでいる人はほぼいないです。

しかし、専門で学ぶ人はもちろんのこと、たとえ趣味でも、本は新たな世界を広げてくれます

先人が何十年もかけて学んできた知恵をたった数時間で学べるのは、めちゃくちゃコスパがいいですよね。
いったん読んでしまえば、その後の人生に本で得た知識を活かせるので、効率的に成長していけます。
どんどん自己投資していきましょう!

下記のページでは、当ブログのロシアピアニズムに関する記事をまとめています。
よろしければ、どうぞ。



最後まで読んでいただきありがとうございました。
それでは、今日も良いピアノライフを!

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