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ピアノの音色を変える28種類のタッチを紹介【ロシアピアニズム】

ロシアピアニズムには音色を変えるためのタッチがたくさんあるって聞いたけど、具体的にどんなタッチがあるのかな?


こんな疑問に答えます。

こんにちは!ゆきおです。

ピアノで多彩な表現をしていくためのカギは、音色を変化させることです。

ピアノの音は抽象的で、そのおかげで聴き手にさまざまな想像をしてもらうことができます。
かのフランツ・リストも、「ピアノはあらゆる音楽を表現できる」といって、合唱曲やオーケストラ、オペラといったあらゆる音楽作品をピアノ編曲しています。

前回の記事では、ピアノの音色が変化する理由について解説しました。



今回は、実際にどのようなタッチで音色を変えていくのか、見ていきましょう!

ピアニストや教育者の方の言葉をお借りしながら、動画を交えて解説していきます。
いろいろなタッチを知ることにより、音楽を聴くときにもっと沢山のことを学べるようになりますよ。

ピアニストが音色が特に大切にする理由


具体的なタッチについて紹介する前に、ちょっとだけ、なぜピアニストが音色を大事にするのか確認しておきましょう。

下記は、ロシアピアニズムの4大流派のひとつ、ネイガウス流派をつくったゲンリッヒ・ネイガウスの言葉です。

「簡潔かつ明快に言えば、音をマスターすることは、ピアニストが解決しなければならない様々な課題の中で、最初に手がけるべき、最も重要な課題です。
なぜかと言えば、音は、音楽の実体そのものであるからです。
音を洗練させ、より完全なものにしながら、私たちは音楽そのものを、よりいっそうの高みまで上昇させるのです。」

「耳に聞こえる音楽すべての本質は歌うことだということ、ピアノのために書かれた作品は旋律の美しさに満ちていること、これらのことからして、どのようなピアニストも、まず最も大切な、1番最初に気配りすべきことは、深みのある完全な音と、垂直的にも水平的にも数えきれないほどの音の濃淡を持ち、どのような微妙な音の違いも表現できる「芳醇な」音色を創出することでなくてはならないのです。」

「ピアニストとはどんな人?技術を要しているからピアニスト?もちろんそうではありません。
彼はピアニストだからこそ技術を要しているのです。
なぜならば、彼は、音の中に音楽の意義、詩的内容、音楽の合法則性と調和とを研究しているのですから。
このためにこそ技術が必要なのです。
精神的イメージを表すのにふさわしい音の強さ、音の高さ、音の明快さを引き出すための技術が必要なのです。
だからこそ大物のピアニストたちが、この世の最後の日まで技術の向上に励み、絶えず自己に新しい目標を課し、新しい課題を解決しようとするのです。」

出典:ゲンリッヒ・ネイガウス『ピアノ演奏芸術』より



ゲンリッヒ・ネイガウスは、「芸術的イメージ」を知覚できる形にするために音色が必要と説いています。
そして、その音色を出すために技術を身につけるのだと。

つまり、「先にイメージがあって、それを形にするために「技術」を使って音色を出す」ということですね。
まさに芸術としての音楽ですね。


具体的なタッチと、出てくる音色の性格を紹介


ここからは具体的なタッチを見ていきましょう。

まずは、人気書籍『響きに革命を起こす ロシアピアニズム』の著者、大野眞嗣先生がご自身のブログで発信されている内容を引用させていただきました。

「純粋に技術的にも、表現する意味でもおおざっぱだが、25種類のタッチに分類した。
もちろん、25種類に限定できるものではないのは百も承知の上。
でもこの25種類を自由に使えるようになると、実に演奏が表現豊かになり、聴いていて面白い。」

https://ameblo.jp/chipmop1021/entry-12447603215.html



大野先生のブログ記事では、タッチを大きく6つの系統に分けて、さらに細分化されています。
こんな情報をブログで発信してくださっているなんて、本当に感謝ですね!

  • 前腕の屈筋を活用するタッチ
  • 虫様筋を活用するタッチ
  • 瞬発力が必要なタッチ
  • フェザータッチ
  • オクターブ
  • はねあげるタッチ



先にお断りしておきたいのですが、僕は大野ピアノメソッドの生徒ではありません。
そのため、ブログに書いてくださっている文言だけでは、タッチの全貌が掴めません!
適当なことをいうわけにはいかないので、あくまで動きを予想することしかできないことをご了承ください。

皆さまがイメージされる動きとは違うかもしれませんし、正解は門下生にならないと分かりませんね。
参考程度に、「いろいろなタッチがあるんだなー」ということを知っていただければ嬉しいです。

そのほか、私の先生に教わったタッチも紹介してみたいと思います。

それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

前腕の屈筋を活用するタッチ


前腕の屈筋とは、手を握る動きをするときに使う、前腕の下側の筋肉のことです。

非常に繊細な演奏をされるピアニストを見ると、手がプルプルするほど強い緊張感(支え)を作っているのが分かることがあります。
虫様筋と屈筋によって支えを作ることで、指先だけでは困難な、微細なタッチのコントロールが可能になります。

  • 「手首を旋回させ指を斜めから打鍵する、その際、前腕の屈筋を使う」

ロシアピアニズムでは指の関節を固めないので、前腕の屈筋で支えないとちゃんと音を出せません。
旋回はよく見る動きで、下方向や前方向ではなく、ナナメ方向に鍵盤に入ります。
それと屈筋に力を入れるタイミングを合わせるということでしょうか。

  • 「虫様筋と前腕の屈筋を指で鍵盤から持ち上げる、虫様筋を引き上げるタッチ
    グッとうねりのある濃厚な音」

指を下方向に使って、指が手を押し上げているように見えるタッチのことかな、と思っています。
やってみると虫様筋と屈筋を使っているので、たぶん...

  • 「手の中に指をよせるタッチ、虫様筋、短母指屈筋に力を込めて手の中心に寄せる
    明るい音」

第三関節から手のひらの内側に指を寄せるようなタッチのことだと思います。
手の内側の小さい筋肉で支えつつ、動き自体は屈筋で行う感じですかね。

虫様筋を活用するタッチ


虫様筋とは、手の内側(手のひら側)にある小さな筋肉です。
2の指(人差し指)から5の指(小指)にそれぞれ付いています。

この筋肉の役割は、「物をつまむ」ことや「指の付け根を動かす」こと
つまり指先の動きです。

なぜロシアピアニズムで虫様筋を多用するかというと、関節を固めない状態のまま、指を動かすことができるからです。
見た目としては、指の動きが大きい一般的な奏法のように見えることもあります

ここの分類のタッチのほとんどは、上腕(脇)、胸筋、背筋を使って、指に伝わる重さをコントロールすることが前提だと思います。
大きな筋肉で重さをコントロールした上で、小さな虫様筋を使って鍵盤との接点を変化させていくイメージ
虫様筋だけで弾くわけではないはずです。

  • 「虫様筋を下方向に突き出すように使って置くタッチ
    丸みをおびた音」

ちょっと手首高めで、指を使って、ほぼ真下に動かしているように見えるタッチのことかなと思ってます。
おそらく、打鍵速度はゆっくりめ。
ちゃんと置けたときは、確かに角のない音がします。

  • 「虫様筋を前方向に突き出すように使う、さすタッチ
    緊張感のある音、重い音」

虫様筋を使って、指をシャクトリムシのように動かすタッチでしょうか。
黒鍵で使いやすく、ちょっとこのタッチを混ぜると表情が変わって面白いです!
でも、「緊張感のある音」や「重い音」には感じられない…
重さのかけ方が違うのか、そもそもやってることが全然違うのかも…(笑)
 

  • 「虫様筋を瞬間的に使い、鍵盤の浮力を感じる。脳のトレーニングでもあり、鍵盤の浮力を感じるほど脱力
    ホワっとした軽くてやわらかい音」

置かないで浮力を感じるタッチ、「鍵盤がやわらかく見える」タッチのことかなと思っています。
音域が広い伴奏音型などでよく使われるイメージですが、違うかな...

  • 「虫様筋を使い、指をバウンドさせるタッチ
    粒立ちの良い軽い音」

フランスの「パールトーン」のようなタッチのことでしょう。
ノンレガートに近くて、バロック作品やモーツァルトで使いどころが多いですね。
ロマン派以降の細かい音型などでも、ペダルと組み合わせると響きがグラデーションのようになって美しいです。
弾いている感覚としては、打鍵後は底につく前に指を止めるので、鍵盤が2回指に当たる感じ(タッチの瞬間と、戻ってきたとき)。
 

  • 「虫様筋を使い、鍵盤の底に寸止めで置くタッチ、比較的多用する
    響きが上に立ち昇る音」

おそらく、ロシアピアニズムのピアニストがかなり頻繁に使っているタッチのこと。
このタッチで出されているであろう音は区別がつきやすいです。
一般的な奏法で弾いているように見えるのですが、実は関節は空っぽで、筋肉で弾いています。
身体の重さを使って打鍵速度を上げられるので、とても豊かな倍音が出ます。

しかし、これは筋肉が育ってないとできないタッチです。寸止めが本当に厳しい。
指が浮いてきちゃったり、行き過ぎて底を打っちゃいます。
たぶん、ゆっくり鍵盤を下ろす筋トレと速く下ろして寸止めする筋トレが効果あるんじゃないかと思って、半年くらい試しています。
やや効果ありな気がする...でも気のせいかも(笑)

  • 「第二関節から先で、はじくタッチ
    軽い音」

はじくのは内側?外側?
手の自然な動きは掴む動きなので、きっと内側でしょうね。
第一関節は空っぽにしておくはず。
 

  • 「指先でもたれる、肉と爪の間に集中するタッチ。
    凝縮された音。」

鍵盤との接点を小さくするタッチでしょう。
エネルギーが集約されて打鍵速度が上がり、基音が細くなる(いわゆる「集めた音」)ので、ものすごく倍音が出ます。
おそらく、宇宙的な超絶ピアニッシモとかはこのタッチで出してるんじゃないかと。

瞬発力が必要なタッチ


  • 「虫様筋を働かせて指先にもたれかかる。
    重たい音」

うーん。
これはリスト系統のタッチでしょうか...
関節は抜きながら虫様筋で支えを作り、手首を下げると指先に支点(手の重心)がきます。
そこからスライドさせるような動きで鍵盤の深いところを削るように弾くと、重い響きが出ますが、それかしら。

  • 「指先から虫様筋に瞬時にもってくる。
    空間に飛んでいく、明るめの音」 

これも、うーん。
何をもってくるのか、というのが問題ですね。
支点じゃないかなと思います。
指先から手のひらに支点を移動させる動きをすると、鍵盤にかかる力が瞬発的に増して音が変わるので...

  • 「指の支えをしっかり作り、手首の回転で弾くタッチ
    くいつきのある音」

旋回?と思いましたが、瞬発力ということなので、肘で少しスピードを付けながら手首の回転を連動させるタッチでしょうか。
ピアニストは、長い音価やテヌートの時に、よくその動きをされているイメージがあります。

フェザータッチ


羽(フェザー)の先で軽く触れるようなタッチのこと。
これも、上腕(脇)、胸筋、背筋を使って、指に伝わる重さをコントロールしておくことが前提だと思います。

  • 「手首を起点にして鍵盤をなでる。
    響きが溶け合うやわらかい音」

これはイメージしやすいですね!
ポイントは、指を使わないこと。
指は筋肉で軽く支えておくだけ、手首から弾く感じです。

  • 「肘を起点にして鍵盤をなでる。
    響きが空間で混ざり合うやわらかい音」

肘が起点のバージョンですね。
こちらも、指先は何もしないよう気をつけます。
大きな和音でフェザータッチする時は(ドビュッシーなどでよくある)、肘起点の方がやりやすく感じました。

  • 「指の中を空洞にして、指を伸ばして置くタッチ
    色のない音」

確かに、ニュートラルな、主張の少ない音という感じ。
前腕と手のひらの筋肉の支えがしっかりしていないと、指を伸ばしたまま置いて音を出すのは難しいです。
このタッチを練習すると、関節を空っぽにしておく感覚が分かりやすいかもしれません。

  • 「第二関節の部分で、こねるように打鍵するタッチ
    くいつきのある濃い音」


第二関節の部分だと、けっこう手の内側ですよね。
リサイタルでこの文言のような動きをしているのを見たことがありますが、手のひらで撫でているようでした。

オクターブ系

  • 「手のひら根元の方をしっかり支えて、トレモロの動きをする。
    オクターブの支えの基本」

トレモロの動きの起点になるのは、手首ですね。
手首あたりの一点に支えを作った状態にして、指の関節は抜き、弾くときも手首からというイメージ。

  • 「鍵盤に触れたところから、前方向に置く。
    緊張感のあるオクターブ」

前方向は重さが乗りやすいです。
確かに、緊張感のある響きになりやすい!
「鍵盤に触れたところから」、「置く」というのがポイントですね。
落とさない、叩かない、あくまで置く。

  • 「鍵盤に触れたところから、手前方向に置く。
    内向的なオクターブ」

前方向の逆。
重さが乗りにくいです。
確かに違う音色になります!

  • 「お尻をもちあげて、鍵盤にもたれかかる。
    エネルギーのある深いオクターブ」

ちゃんと力を逃せないと、音が割れちゃいそうですね。
これは、ディーナ・ヨッフェさんが時々されている動きをイメージしています。
会場で演奏を聴いた時も、ここぞという場面で使われていました。
しかし、エネルギーはあるけれど全く爆音ではなく、耳に優しくてびっくりしました。
次回の記事で、ヨッフェさんの動画も紹介しますね。

  • 「鳥の翼のように手首を使い、空気をふくませる。
    空間に広がるオクターブ」

空気をふくませるというのは、おそらく手のひらの下に空間を作る動きのことかと。
「白鳥の湖」のバレリーナの手の動きをイメージしてます。

  • 「前方向に吐くように、空気をふくませる。
    膨らみのあるオクターブ」

これも手のひらの下に空間を作る動きかと。
確かに、空気をふくませるという言葉はしっくりきますね!
ややゆっくりめな動きだと思っています。

  • 「手の中によせて、はねあげる。
    あたりがある、鋭いオクターブ」

「手の中によせて」が分からなかったので、関節を抜いたまま支えを作って跳ね上げる動きをしてみました。
確かに、予備動作中に、手首よりやや手のひらの中心側にエネルギーが集まってる感じがします。
エネルギーというか筋肉の緊張感というか。

はねあげるタッチ

  • 「はねあげるタッチ
    存在感のある鋭めの音」

これは鍵盤に指を付けた状態から跳ね上げるタッチのことかなあ、と思ってます。
大きめの音量にしても、下部雑音が出ないようコントロールしやすいです。

そのほか


ここからは、大野先生のブログにあるものとは別に、僕の先生から教わったタッチです。

  • さすタッチ

僕の先生からは、大野先生のブログにあるのとは違う感じの「さすタッチ」を教わりました。
虫様筋で指を支えた状態を作り、指の付け根から鍵盤の奥方向に向かって重さを乗せていくタッチです。
指はほとんど動かしません。
ただくっついてるだけで、そこに重さを乗せる。
スケールやアルペジオなどの音型は、指に頼らず重さの移動だけで弾くことができます。

  • すくうタッチ

5の指を支点に、短母子屈筋を使って1の指で手前方向にすくう動きをします。
浅いところを狙えるので、フェザータッチに近い感じのホワッとした音が出しやすいです。
5の指を鳴らし続けるところなど、使い所を選びます。

  • 深く、重いタッチ

手首を可能な限り柔らかくし、指の関節も脱力して最低限の支えを作った上で、身体の重さを使って鍵盤の深いところを狙う強音のタッチ。
打鍵後の瞬間は手首が鍵盤より下がり、指でぶら下がってるように見えます。
音圧系ですが、響きも豊かなのが面白いです。
下方向の動きに近いので、ちゃんと脱力できていないと音が詰まってしまいます。

知っているピアニストだと、大好きなアレクサンドル・カントロフが時々使ってます。
2度、会場でも聴きましたが、重厚かつ深さのある、巨大で豊かな響きでした。
たぶん下部雑音は出てますが、響きが巨大すぎるので分からないです(笑)

ピアニストがどのように音色を変えているのか、動画で見てみましょう!


ここまで、どのようなタッチを使って音色を変化させるかを紹介してきました。

この章では、実際の演奏で様々なタッチを駆使している動画を見てみましょう!

Daniil Trifonov plays Debussy's "Reflets d'un l'eau"


演奏はダニール・トリフォノフ。

この動画は、知っている中では最もタッチの変化を観察しやすい動画です。
この頃のトリフォノフさんは動きが大きめですね。

もう「これぞ色彩感!」という感じで、響きの濃淡が非常にわかりやすいです。


とにかくスゴイ、ため息が出るほどの美しさ。
ものすごく手首が柔軟ですね!

タッチについて、ちょっと解説してみました。
正確性は保証できないので、参考程度にどうぞ。

  • 冒頭〜:フェザータッチ多用。手首起点、肘起点、両方使ってます。
    鍵盤がやわらかく見えるような、虫様筋を使って浮力を感じるタッチもたくさん使っています。
    手の旋回運動も多め。

  • 50秒〜:指先から手のひらへと「支点を移動させるタッチ」かなと思われる動きをしています。

  • 55秒〜:ここは多分、鍵盤の底までいく前に寸止めする、「集めた音」になるタッチ。

  • 1分20秒〜:ここからは「バウンドのタッチ」が分かりやすいです。
    虫様筋を使うので、指を動かして弾いているように見えます。
    上昇と下降で手首の角度を変え、重さをスムーズに移動をしているのがわかりますね。

  • 1分37秒〜42秒あたり:「はねあげるタッチ」ですね。

  • 1分54秒:チョップするような手の形で、小指を「置くタッチ」をしています。

  • 2分22秒〜:バスで、前方向に「さすタッチ」が見られます。
    はねあげるタッチも組み合わせて使ってますね。

  • 2分36秒〜:右手のタッチは、虫様筋を使いながら指を立て気味に弾く「音を集めるタッチ」。

  • 2分46秒:一番山場の音で、右手は、「前方向への緊張感あるオクターブ」(オクターブを含む和音ですが)なのがわかります。

  • 3分15秒:「鍵盤との接点を小さくして、集まった音を出すタッチ」ですかね。

  • 3分23秒〜:「指を伸ばしたまま置くフェザータッチ」がわかりやすいです。

  • 3分26秒:右手が、手の中に指を寄せるタッチをしています。

  • 3分50秒〜:指先を置くタッチ。
    旋回した音や集めた音に比べて、とんでもなくピュアな音ですね(笑)

  • 4分16秒〜:ここの左手は、虫様筋を使って指先にもたれているのが分かりやすいです。

  • 4分29秒〜:オクターブを前方向に置き、やや緊張感ある音色を出してます。

  • 4分45秒〜:おもしろい音色が出る跳ね上げ方ですね!

  • 5分19秒〜:最後の右手のオクターブは、前方向に置いているのがよく分かります。



いかがでしたか?
ぜひ、いろいろなピアニストの演奏を見て聴いて、研究してみてくださいね。

多彩な音色を出せるようになって、もっと音楽を楽しもう!


今回は、音色を変えるためのタッチについて解説してきました。
演奏に取り入れてみたいタッチはありましたか?

タッチを習得する過程では、まずは知っている型を真似しながら身につけてみて、動きを省略したりアレンジしていくのがいいかもしれません。



ロシアピアニズムの多彩なタッチができるようになるには地道な訓練が必要です。
まずは、指の関節を空っぽにすること、手首を柔らかくすることからはじまり、前腕の屈筋を鍛える、手の中の筋肉を鍛える、胸筋や背筋など大きな筋肉を使う感覚をつける、などなど。
それができて、ようやくタッチの変化が音色の変化につながってきます。

時間がかかるのは仕方がないので、気長にじっくり取り組んでいきましょう!
僕も引き続き、コツコツ頑張っていきます。

下記のページでは、当ブログのロシアピアニズムに関する記事をまとめています。
よろしければ、どうぞ。



最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは今日もよいピアノライフを!

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